化学テロでサリンも想定 東京五輪にむけ厚労省研究班、5月にもテロへの対策案 (2/3ページ)


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 薬はどれだけ必要か?

 研究班は具体的に、大会の主会場となる8万人収容の新国立競技場(東京都新宿区)で、ペットボトル入りのサリンが散布されたケースを想定。重症患者が80人、中軽症患者が800人出ると見込み、半径10キロ圏の28医療施設に解毒剤などが6720容器分必要だという調査結果を得た。

 研究班は1月までに都内の災害拠点病院や医薬品卸施設計約150施設に解毒剤などの在庫状況も調査しており、必要量と在庫量の隔たりを見極めている。

 新たな備蓄先として検討しているのは、東京23区内にある地域災害拠点中核病院など(7施設)。各地の病院には解毒剤などが保管されているが、多くの患者が発生した場合に既存、新規の国家備蓄をどう展開させていくべきか-といった配送の考え方についても対策案に盛り込む予定だ。

 特に米国やイスラエルなど先進的な対応を参考にした。米国では化学テロが発生した場合、人口の約9割が1時間以内に投与できるよう薬剤が戦略的に配置されているとされる。

患者への投与にも課題