
サイレントパイラー開発から16年後、オランダに欧州法人を設置【拡大】
そして86年の見本市で、スウェーデンの大手建設会社へサイレントパイラーを販売。さらに、89年の見本市の後には英国からの受注が舞い込むことになる。
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技研製作所は順調な業績を背景に、90年にロンドンに海外事務所第1号を開設。翌91年には、事務所と工場をもつ欧州法人をオランダに置いた。
北村は「オランダは(干拓により)海の底にできた国で土質が軟らかく、水や土砂をせき止める必要性も大いにある。市場性は高い」と踏んでいた。
一方で、海外での業務展開には、日本とは比べものにならないほど多様な地盤との「格闘」や、圧入工法を現地の工事関係者へ伝達する言葉の壁など、想像を超える困難さが現実となっていくのである。
=敬称略
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首都直下、南海トラフの地震や多発する水害の危機が迫る中、独創的な工法が注目を集める「技研製作所」は創業50年を迎えた昨年、東証1部上場を果たした。この連載では、北村精男が一代で興した同社が、世界企業として発展してきた半世紀を追う。