映画館で、映画祭で…シネマに広がるVRの世界 「体験エンタメ」定着するか (3/4ページ)

 7月2日からの上映では、この「夏をやりなおす」の他に、アニメーションがブームとなった「おそ松さん」をVR化した「おそ松さんVR」や、テレビや映画で人気の「新世紀エヴァンゲリオン」を3DCGで制作し、自分が巨大なロボットを真下から見上げたり、遠くから襲ってくる姿に驚いたりできるアニメーション「evangelion:Another Impact (VR)」を提供。VAIO、東映、クラフターではこれ以後も、ホラー映画や「仮面ライダー」シリーズなど東映が持つ人気IP(知的財産)を題材にしたVRコンテンツなどを提供し、映画館における新たな集客プログラムになり得るかを検証していく。

 ぐるりと取り囲む360°の視界で作品展開

 VR映画については、6月24日まで東京都内で開催されていたショートショートフィルムフェスティバル&アジア2018に初めてVR上映プログラムが設定され、世界中から集められたVR作品が上映された。自分をぐるりと取り囲む360°の視界で繰り広げられていく、人気ポップスバンドの成功から活動停止までを追いかけた作品や、死んだ老人の遺灰が入れられた壺の視点から、家族が繰り広げる騒動を見ていく作品などが登場。六本木ヒルズに設けられた上映会場では、レノボのVRヘッドセット、Mirage Soloを装着した観客が、回るイスに座って好きな方向を見ながら映像を楽しんでいた。

大物監督も関心