【生かせ!知財ビジネス】アイ・ピー・ファイン、初のAIシステム向けアプリ発表へ (2/2ページ)

「AIを使いこなすためのアプリケーションをユーザーの要望を聞きながら高度化していきたい」と話すアイ・ピー・ファインの古川智昭社長
「AIを使いこなすためのアプリケーションをユーザーの要望を聞きながら高度化していきたい」と話すアイ・ピー・ファインの古川智昭社長【拡大】

 AI利用では教師データが重要になる。各特許データに検索目的に対して関係が強い「サーチ類似度」と関係ない「ノイズ類似度」を付与して、これらの類似度を2次元画面に表示し教師データの適切性を評価する。

 「近年のグローバル化で、特許調査業務は増え続けている。このままでは技術者が本来業務である研究開発に集中できない」と古川智昭社長が指摘するように、これまでスクリーニング業務の多くは技術者自身が自らの知識や経験で得たノウハウを使って行ってきたが、その労力は対応できる極限に達しつつあるという。いわば、AIによる働き方改革を進めようというわけだ。

 同社は知財業務専門会社として知財業務を知り尽くしており、AIの活用を今後も具体的に提案していく考えだ。12月には知財AI活用研究会の成果を発表する報告会を開く。

 また、企業内の独自の技術分類に沿って特許情報を自動的に分類したいという企業からの要望に応えて、新たなデスクビー用アプリケーションとして「分類ナビゲータ」を開発する計画も進めている。(知財情報&戦略システム 中岡浩)