【終活の経済学】「おひとりさま」の安心終活術(6) 緊急時、終末期に備える (3/4ページ)

「もしものときの緊急連絡先カード(もしかカード)」
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 厚生労働省は2018年3月、家族や友人、医療関係者らと繰り返し話し合い、その都度、文章にしておくことが望ましい、とする「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(改訂版)を公表した。

 ◆ACPの発想

 この繰り返し行われる話し合いは「アドバンス・ケア・プランニング」(ACP)と呼ばれる。終末期の希望を伝える手段として、本人がしたためた「リビングウィル」はよく知られているが、本人の心身の状態の変化などにともなって、その意思は変化していく可能性がある。そこでガイドラインでは、医療・ケアの方針や、どのような生き方を望むかなどについて、意識がはっきりしているうちに、家族らを交えて繰り返し話し合うことが重要だと強調している。欧米では既に普及している考え方だ。

 今回の改訂ポイントはもう一つある。改訂前のガイドラインでは、話し合いのメンバーは「家族」とされていたが、改訂後は「家族等」となっているところ。

 話し合いに家族らが参加することは、意識が混濁して自らの意思を伝えられなくなったときに、本人に代わってその思いを伝えるという意味で非常に重要だ。ガイドラインでも家族ら信頼のおける人物をあらかじめ定めておくことが大切だと述べている。

 ◆親友が代わりに

 そこで「家族」を「家族等」としたのは、1人暮らしの高齢者が増えることを踏まえ、家族だけでなく親しい友人らを含めて、本人の意思を代弁することができるということを示したものだ。

 仮に頼れる親族がいなくても、深い信頼関係でつながった友人ならば、家族と同じ立ち位置で支えてもらうことができる。おひとりさまであれば、そんな信頼のおける友人に看取ってもらいたいのではないだろうか。

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