「今川義元は凡将じゃない」 復権目指す有志が「今川新聞」発行へ 広告申し出殺到
「海道一の弓取り」と称されながら、桶狭間の戦いで織田信長に敗れ「凡将」とのイメージがつきまとう駿河(静岡県中部、東部)の戦国武将、今川義元(1519~60年)。その“復権”を目指しゆるキャラ「今川さん」を2年前に製作したNPO法人「今川さん製作委員会」(静岡市葵区)が、近く情報紙「今川新聞」の発行に乗り出す。これまではインターネットでの情報発信が中心だったが、紙媒体を用いることでシニア世代への浸透も図り、生誕500年となる平成31(2019)年に向け、義元復権運動の裾野を広げていきたい考えだ。(石原颯)
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5月19日に先行して号外を発行したところ、反響は上々で、県内企業から「新聞に広告を掲載したい」との申し出やゆるキャラの出演依頼が殺到しているという。
新聞は両面カラーのタブロイド判を想定。号外では表面に「反撃!今川さん」と書かれたのぼり旗を持つゆるキャラの写真を配し、裏面に義元の戦国武将としての実績を紹介する記事を掲載した。
号外は静岡商工会議所が2年後の義元生誕500年に向け、義元を活用した街おこしに乗り出す方針を決めたのに合わせて発行。同委員会の鈴木将仁理事長(44)は商議所や行政などがおのおので行っている義元に関するイベントなどの活動を新聞に集約して掲載することで「市民が情報を一手に知ることができ、各機関の連携も深められるのではないか」と期待を寄せる。
第1号の発行日などはまだ未定だが、新鮮な情報を届けられるよう間をあまり空けない形で定期的に発行していく方針という。
同委員会は、天下取りを成し遂げ晩年を駿府(静岡市)で過ごした徳川家康ばかりを持ち上げ、義元を軽視する地元の風潮に違和感を持った鈴木さんら同市内の若手クリエイターが立ち上げたもので、浜松市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」に対抗して“不当な”歴史的評価に涙を流すゆるキャラ「今川さん」を2年前に製作。しかし、広報活動はSNSが中心で、インターネットになじみが薄い年配者への浸透が課題になっていた。
今回の号外発行を受け、「何かできることはないか」と新たに会員に加わった読者もいたという。
鈴木さんは「市民が義元公を尊敬し、誇りに思ってもらえるようになれば、『今川さん』の涙もとれるかも」と話している。
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