絶対大丈夫!と思った大企業が次々倒産 危ない会社の兆候とは? (4/4ページ)

2012.11.10 13:55

また、2012年からはIFRSの導入が義務づけられると言われています。IFRSでは現在の「当期純利益(最終利益)」が「包括利益」となり、有価証券の含み損益などが反映されますが、IFRS導入後も、やはり経常利益が重要項目であることには変わりありません。

●「営業活動キャッシュフロー」で、赤字が続いている

「キャッシュフロー計算書」は「現金の出入りがどうなっているか」を知ることができます。「営業活動キャッシュフロー」「投資活動キャッシュフロー」「財務活動キャッシュフロー」の3つの項目がありますが、その中で注目してほしいのは「営業活動キャッシュフロー」です。これが赤字ということは、本業で稼いだ現金収入より借金の利息などの支出が多いということになりますから、倒産の危険度が高いです。その場合、外部からの資金調達をしなければ経営が保てなくなりますが、そんな会社に投資する人はいないでしょうから、赤字が続くと倒産してしまいます。

また、「今期は黒字決算だったが、リーマンショック後、営業の受注が激減している」という企業は、「黒字倒産」が危惧されます。その場合も、「営業活動キャッシュフローが黒字かどうか」を確認してください。「黒字倒産」は、税金や経費などの支出が多くなったにもかかわらず、「営業活動キャッシュフローが赤字」の場合、支払い困難に陥り倒産にいたることを言います。

もし「営業活動キャッシュフロー」が赤字の場合は「自己資本率」を確認し、会社に体力(支払い能力)があるかどうかをチェックしましょう。自己資本率も低いなら要注意です。

(続き)「倒産の前兆」逃げ出す準備いつから? プロが教える典型パターン

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