60歳以上の常用労働者の推移【拡大】
こうした経団連側の動きに対し、連合の南雲弘行事務局長は15日の記者会見で「もっと前に対応を決めておかなければいけないことで、労使交渉の中で法律の趣旨に沿ってやる」と牽制(けんせい)した。
23年6月1日から1年間の定年到達者(約43万人)のうち継続雇用されたのは約31万人で、雇用を希望しなかったのは約10万人。各企業の再就職基準に該当しないため、やむを得ず離職した層は7千人弱で2%にも満たない。
今回の法改正は、実はこの数%の層の雇用を企業に義務付けたのが特徴だ。このため、連合は「実は何年も前から企業は雇用延長の態勢を整えている。今さら『雇用のための原資が足りない』と主張するのは、賃金抑制を前提にする経団連側の“作戦”にほかならない」(幹部)と対決姿勢を強めている。
バブル世代危機感
とくに、大量採用された40代後半のバブル世代がコストカットの主な対象になる-と危機感を抱く。