社員が育児休業から職場復帰する際に、能力アップの訓練を行う中小企業に向け、政府が新たに助成金を創設することが明らかになった。訓練にかかった費用の2分の1を国が負担する。出産を機に離職する人が多い中小企業に対し、積極的な育休取得と職場復帰を促す狙いがある。安倍晋三首相が経済界に呼びかけた「3年育休」を支援する政策の一環。
既存の「キャリア形成促進助成金」を拡充し「育休取得能力アップコース(仮称)」を新設する。キャリア形成促進助成金として、来年度予算に80億円程度を盛り込む見込みだ。助成金では訓練にかかる費用だけでなく、訓練期間中の賃金として、1人1時間当たり800円を企業に対し支給する。
助成金の創設に併せて「社会人のための学び直しプログラム(仮称)」として、育休で仕事にブランクが生じた人に向け、専門学校や大学、大学院で職場復帰のための学習プログラムも用意する。プログラムの利用にあたり、育休取得能力アップコースの助成金から費用が給付される。