今世紀初頭に定着
ブラック企業という言葉は「もともとパソコン通信時代からネットで使われていた」(個人ブログ)ともいわれるが、広く知られるようになったのは、平成21年公開の映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」あたりからだろう。
原作は、前年に刊行された匿名掲示板「2ちゃんねる」の書き込みを基にした書籍だった。2ちゃんねるには今世紀初頭から、「ブラック企業ランキング」といった題名の小掲示板が多数存在しており、ネットを中心に広まったようだ。
そして、この言葉が一般化していった時期は、日本型雇用の崩壊期と重なる。一見、成果主義の導入などで日本企業がドライな外資系的労使関係に移行していった過程のようにも見えるが、そうではなく極めて日本的事象だと指摘するのが、ブログなどで雇用問題のネット議論をリードする労働政策研究・研修機構統括研究員の濱口桂一郎氏だ。