しかし、大手有名商社と中規模機械部品メーカーのように、事業分野や規模が全く異なる企業をとりあげて情報量を比較しているケースもあるのだ。そのような就活生は「企業の事業は何か」という大前提を知る前に、ブラック企業の検証だけに躍起になっているように見える。
ホームページのほかに、企業説明会で公開される情報量も「ブラックorホワイト」の判断基準になりやすい。企業の魅力だけでなく、職場の問題点や事業の弱点も併せて説明する企業に対して、「悪いことも隠さない誠実な企業だ」と好印象を持つ学生が非常に多いのだ(なかにはそのことを志望動機として話す学生もいる)。
このように、ホームページの情報量や会社説明会の説明内容だけで「ブラック企業」の判断をする学生は多い。ブラック企業へのアンテナを張ることは大切だが、これらの基準だけで判断することは危険だ。重要なのは、ホームページ・会社説明会から得た情報が「自分にとってどんな意味を持つのか」を考えることだ。