絶好の「教科書」
火をつけたのは今年1月に出版された統計家、西内啓(ひろむ)さん(32)の『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)だ。
「データを集めて分析することで最速・最善の答えを導きだせる。それは権力者の意見も吹き飛ばせる」という著者と編集者の話し合いから生まれた極論、かつ挑発的なタイトルも奏功し、約30万部のベストセラーとなった。3万部ならヒットといわれるビジネス書では異例の売れ行きだ。
西内さんは「データを分析すればもうけられることを(利用履歴から商品を勧める)通信販売サイトのアマゾンが証明したが、多くの企業は膨大なデータの処理方法を持ち合わせていなかった。データをどう取得し、どう分析すれば世の中がよくなるか-という研究者の立場で書いたので、ここまで読まれるとは思いませんでした」と驚く。
氏名、生年月日や購入履歴のほか、スマートフォン(高機能携帯電話)での「つぶやき」など、蓄積するデータを効率よく生かしたい企業やビジネスマンには、絶好の教科書になったようだ。以後、多数の統計関連本が出版されている。