「須田って変な風景ばっかり撮ってるけど、きっとこれは風景がおかしいんじゃなくって、須田がおかしいんだよって、そう思われたい(笑)。そういうのが僕は好きなんです。好きというか、写真やってるものとして誉れだと思うんです」
須田さんは東京・神田生まれ。東京綜合写真専門学校を卒業後、寺山修司が主宰した劇団「天井桟敷」の専属カメラマンを経てフリーに。独特の作品は、よく「異空間」や「異界」という言葉を冠して語られる。見慣れたはずのものが、異物のように感じられる瞬間を写真として定着させる。そんな作家はシャッターチャンスも独特だ。
「僕は“決まり”っていうのが面白いと思わない。考えながらシャッター押してるわけじゃないんだけれど、そういうものに反応できなくなっちゃってる。ずれたところが決まり、と僕は思ってるらしい(笑)。撮れたって思うのはそういう時だし」
変拍子のようなものなのかもしれない。すぐには“ああ、なるほど”という了解が成立しないから、見る側は写真の前で立ち止まり、あれやこれやと思いをめぐらせてしまう。