事故は男性が通所介護から帰宅後に起きた。妻と嫁の3人でお茶を飲んだ後、男性が居眠りしたのを見て、嫁は片付けに立ち、妻もまどろんだ隙に男性はいなくなった。その後、線路内に立ち入り、列車にはねられ死亡した、との知らせが来た。
事故後、JR東海は男性の妻と4人の子供たちに振り替え輸送などにかかった費用約720万円を請求した。同社は「今回は痛ましい事故で気の毒な事情は承知している。ただ、輸送障害が発生すれば、特急券の払い戻しをしたり、振り替え輸送の費用を他の輸送機関に払う金額が発生したりする。列車の遅延が第三者に起因するときは必ず損害賠償請求はする。しかし、相続放棄をされていて訴訟に至らないケースもある」とする。
訴訟では、本人の責任能力と親族の監督責任が問われ、名古屋地裁は本人の責任能力を「認められない」としたうえで、長男を「事実上の監督者」と認め、妻については「目を離さずに見守ることを怠った過失がある」とし、2人に請求額を払うよう命じた。