兄は俳優・蔵之介、父は3代目社長 家業を継いだ佐々木酒造・佐々木晃さん (2/3ページ)

2014.4.12 18:04

「父ならどうするか考えながら動いています」と話す佐々木晃さん=京都市上京区(恵守乾撮影)

「父ならどうするか考えながら動いています」と話す佐々木晃さん=京都市上京区(恵守乾撮影)【拡大】

  • 小学校低学年の頃の晃さん(左)と勝也さん。当時は蔵を継ぐとは考えていなかった(佐々木晃さん提供)

 人前で話すのが苦手だった勝也さんは、子供たちにはそうなってほしくないと、常々言っていた。その言葉を受け、蔵之介さんは自分の人見知りする性格を直そうと大学在学中に演劇を始め、魅力に取りつかれた。

 残された晃さん。25歳のとき、産業機械販売会社を退職し、佐々木酒造に入社した。「そのうち兄が諦めて戻ってくると思い、自分は留守番のつもりで家業に就きました」。勝也さんは蔵之介さんが俳優になった当初、「道を誤った」と肩を落としていたが、今ではCMで共演するなど理解を示している。晃さんも「蔵を離れてもいつも気に掛けてくれる2人の兄とは一緒に蔵を守っていると感じています」と話す。

 晃さんが入社した当時は昭和40年代後半から続く日本酒の消費量低迷期。次々に酒蔵が廃業していく中で業界に対する不安があった。

 そこで販路を拡大するため、前職の経験を生かして営業に走り回った。「ようやく全国の人に飲んでもらえるようになったかな」と笑う。職人肌で商売は苦手という勝也さんは何も言わず、息子の自由にさせてくれたという。

おまえは好きなことしていいんやで

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。