撮影してみて驚いたのはその描写力。知人の結婚式で振る舞われたデザートを絞り開放で撮ったところ、柔らかいボケ味のある写真ができました。QX100には一般的なコンデジより大型の1・0型センサーに加え、カールツァイスブランドの「バリオゾナーT*」レンズが採用されています。光学3・6倍(35ミリ判換算で焦点距離28~100ミリ相当)のズームレンズで、広角端の開放F値は1・8。暗い場所での撮影に強いのも特徴で、本体側面の「ZEISS(ツァイス)」ロゴはカメラファンの物欲をくすぐります。
ただ、本体とスマホの接続に意外と時間がかかるという印象も抱きました。NFC搭載スマホなら「Nマーク」同士をタッチするだけでつながりますが、Wi-Fi接続の場合、本体の電源を入れ、スマホとの接続を確認し、アプリを立ち上げて…といった動作が必要。特にWi-Fi接続の場合、「急ぎの撮影」には向かないようです。
それでも、本格的なレンズを装着してスマホ写真をレベルアップさせるというアイデアは魅力的。手にすれば、ソニーの遊び心あるチャレンジ精神も体感できるでしょう。(三)