地野菜を使って
京都市では昭和53年、米飯給食を開始。以来、米飯に合った、おいしく、栄養バランスの取れた、食文化の発達した京都ならではのメニューを研究してきた。栄養補給だけでなく、食育の観点もいち早く取り入れてきたことで「給食先進市」として知られている。
「にしんなす」のように京都らしい「おばんざい」メニューのほか、京都の地野菜「万願寺とうがらし」「金時にんじん」「聖護院だいこん」を使ったメニューも。同市では週5日のうち、4日は米飯給食で和食を推進している。
同市教育委員会体育健康教育室担当係長の河合俊輔さんは「工夫を重ねてきた京都の給食はおいしい、と評判です。他市町村からの問い合わせ、視察も教育委員会や各学校によくいただいています」と話す。
献立開発だけでなく、調理の方法にもこだわっている。だしは化学調味料を使わず、昆布、削り節で取り、カレー、シチューはルウを小麦から作る。約7万食の小学校給食は同一献立、食材は一括購入だが、調理は各校の給食室で行う「自校方式」。調理終了から配膳(はいぜん)までの時間が短く、温かいまま子供たちのもとに届けられる。