生まれながらに心臓病を患う先天性心疾患のうち、「フォンタン手術」が必要な単心室症などの一部について、厚生労働省が、難病医療法に基づく医療費助成が受けられる「指定難病」にする方向で検討に入ることが4日、分かった。同疾患には小児向けの助成制度はあったが、成人すると外れる「20歳の壁」が問題となっていた。秋以降に開かれる検討委員会で指定が認められれば、成人患者の負担軽減につながる可能性がある。
厚労省は5月の同法成立を受け、助成対象を現在の56疾患から約300疾患(患者約150万人)に拡大する方針。単心室症などは当初に想定していた約300疾患に含まれていないが、(1)患者数が人口の0.1%(約12万人)程度以下(2)発症の原因が不明(3)治療法が未確立-という同法で定める指定難病の要件に合致した。
厚労省が指定を検討するのは単心室症のほか、左心低形成症候群▽三尖弁(さんせんべん)閉鎖症▽純型肺動脈閉鎖症の一部-で、いずれも使える心室が1つしかない心臓病。血液中の酸素濃度が低下しないよう人工血管などを使って大静脈を肺動脈につなぐ「フォンタン手術」が有効だが、心臓本来の機能は取り戻せず、根本的な治療には至らない。