怒りの制御がテーマの親子教室では、怒った顔を風船に描いて可視化する=東京都港区(菅野昭子さん提供)【拡大】
■前兆感じて「魔法の呪文」唱える
学校や幼稚園など集団の中で周囲に当たり散らしたり、友達を突き飛ばしたりしてしまう。そんな子供への対処法は-。
まず、怒るときの約束を決めよう。菅野さんは(1)人を傷つけない(2)自分を傷つけない(3)物を壊さない-の3つを挙げる。「やっては駄目」ではなく「これはお約束」という表現なら低年齢でも守れる子供は多い。
次に、怒る前兆となる体の変化を気づかせる。口が「へ」の字に曲がる、体が震える、頭が熱く感じたなど、怒り日記に書き添えさせると実感しやすい。
怒る前兆が出たときの対応方法で簡単なのは「6秒待つ」と「深呼吸」だ。いずれも反射的に起きる怒りから意識を避難させるためで、そこを越えると別の選択肢を考えられるようになる。心の中で6秒数えるのが難しい年齢なら、「心が落ち着く魔法の呪文を唱える」と教え、唱える言葉を親が授けよう。
怒っていい場面は「例えば、一生懸命描いた絵や大切な人をけなされたとき」と菅野さん。どうして怒っているのか「けなされて悲しい」など根底の感情を表現できるようになれば、無駄な怒りから解放され、子供も落ち着くという。