連載時の原稿を大幅に加筆したうえ、写真もふんだんに使用。旅行会社の協力で切符の買い方など鉄道ガイドとしての情報も加えた。地域ごとの3冊同時配信となる。
江藤さんは「旅をするといろんな人に出会う。観光列車ではなく地元の人が利用する鉄道には、本当におもしろい人が乗っています。ツアーでは見ることがないスラムのそばを通ったり、リアルな暮らしぶりが見えてきます」と世界の鉄道旅の魅力を語る。連載のスタートとなった台湾の高速鉄道では親日な台湾の人たちの熱烈な“新幹線愛”に感激した。
一方、切符をなかなか売ってもらえなかったり、遅れた列車を案内もないまま延々と待たされたり、走行中の列車から落ちたりなどとハプニングも多かった。「ローカル線の駅では、英語を話さない係員に見て見ぬ振りをされたことも。ルーズだったり、融通が利かなかったり、世界にはいろいろな人がいる」と振り返り、「サラリーマンの方なら、多少いい加減なことを言う上司も許せるようになるのでは」と笑い飛ばす。