翌年にはホーチミン市経済大学で3カ月の短期留学。外国人は大西さん1人だった。「学生たちの知的好奇心に感激した。僕の拙い英語のあいさつを真剣に聞き、ノートをとり、約90人いた教室の全員が僕に質問するために手を挙げた。ケータイをいじったり、退出する学生はひとりもいなかった」。ベトナムのために働きたいという思いは日に日に強くなっていった。
大西さんは「学生の旅行者に接する機会が多いが、現地の熱気に触れて僕と同じ感覚をもってほしい」と訴え、「レストランやホテルなど日本人スタッフを必要としているところは多い。インターンの斡旋もしているので日本では味わえない体験をする手伝いをしたい」と抱負を語る。「学生には外に出てほしい。できればベトナムを選んでほしい」とも。
2013年にベトナムを訪れた日本人の数が過去最高の約60万人を記録。会社に20人ほどいる22~26歳の日本人スタッフの経歴は十人十色という。
大西さんの案内で「チュングエン・コーヒー(Trung Nguyen Coffee)」というベトナム資本のしゃれたチェーン店に入る。「ここはコーヒー豆の価値を上げている企業です」。コーヒーを飲みながらうれしそうに語る。仕事も充実。大好きなベトナムの成長をじっくりと味わっているようだ。(産経デジタル 長浜明宏)
取材協力:ベトナム航空