ワクチン接種をためらう妊婦は多いが、インフルエンザワクチンは接種が推奨されている=群馬県伊勢崎市のフクイ産婦人科クリニック(同クリニックの田村正明医師提供)【拡大】
赤ちゃんも守る
海外の研究で、妊娠7カ月以降にワクチンを接種した妊婦は、同時期に接種しなかった妊婦に比べ、生まれた子供の罹患(りかん)率が63%少ないことも報告されている。
つまり、妊婦の接種には、生まれてくる赤ちゃんがインフルエンザにかかるのを防ぐ効果もあるといえ、妊婦と乳児の双方に利益をもたらす可能性があるのだという。
妊娠中、風邪のような症状があるときは早めに医療機関を受診した方がよい。簡易検査などでインフルエンザと診断されたら、抗ウイルス薬が処方される。妊婦の場合、安全に使える抗ウイルス薬は、タミフル▽リレンザ▽イナビル-の3種類だ。
中井教授は「薬は自己判断せず、かかりつけ医と相談して使ってほしい」と話している。