【江藤詩文の世界鉄道旅】ハルツ狭軌鉄道(4)加速し過ぎて寒空で待機…SL機関車は急には止まれない! (2/2ページ)

2014.12.7 18:00

これから山頂に向かうウクライナの旅行者。メルアドやSNSのIDを書き留めたメモを投げてくれた。列車の旅は、一瞬のすれ違いから生まれる出会いが楽しい

これから山頂に向かうウクライナの旅行者。メルアドやSNSのIDを書き留めたメモを投げてくれた。列車の旅は、一瞬のすれ違いから生まれる出会いが楽しい【拡大】

  • 給水中の機関車。停車するたびに副機関士は部品を手で確認し、安全運行のためにメンテナンスを怠らない
  • いよいよ出発。汽笛を短く鳴らして、すれ違う機関士同士が大きく手を振り合っていた
  • 客車。この5両編成の下り列車の乗客は、わたしひとりだった。オフシーズンであることに加え、ほとんどの観光客は、山頂でゆっくり過ごすのだという
  • こちらは比較的新しい車両。古い車両は、じゅうぶんな数が残っていないため、いろいろなタイプの客車を連結して走らせている
  • 機関士が手作業で連結する接続部

 「古い機関車は、水をたくさん使います」と、ファイヤーマンの副機関士は言う。石炭で加速するSL機関車は、スピード調整が非常にむずかしく、急勾配の線路を、どう上り下りするか、機関士の腕の見せどころだそうだ。この日は完全に加速し過ぎ。その分水も大量に使ったため、シエルケ駅で給水することになった。

 時間をつぶすために、もっと駅を散策してみたいけれど、この便を逃すと次の列車が来るのは、およそ1時間30分後になる。車内からぼんやり上り列車を眺めていると、やっぱり所在なげにこちらを見ている男女のグループと目が合った。彼らは、ウクライナから来た旅行者。「寒さをしのぐには、これがいちばん」。そう言って大きな酒瓶を抱え上げた。

■取材協力:ドイツ観光局レイルヨーロッパ

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。

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