◎話し手と聞き手の感覚はずれている
「重要なのは、話し手と聞き手の感覚は想像以上にずれているということを理解することです。例えば、話し手はゆっくり話しているつもりでも、聞き手には早口に聞こえているということがよくあります。だから、話し手は聞き手の時計に合わせて話さなければなりません。
それと同じで、話し手は必要以上に話題を変えることに臆病だったり、敏感になっていますが、聞き手はあまり気にならないものです。意識すればするほど唐突に話題を変えた感じが出てしまうので、“割り切る”ことがひとつの手法だと思います。
偉そうなことを言いましたが、先日、ある方にインタビューさせていただいた時に、時間が限られていたため、演技の話からラーメンの話題に変えなければいけない場面で、意識しすぎて、変な空気にしてしまったばかりです」
核心の話題にいつどう切り込むかよりも、切り込んだ後にどう話を広げて、流れを作るかこそが大事なポイントだったのだ。