「読書仲間をつくり、良書を教え合おう」
大学生の頃は寮に住んでいました。周りもみんな本好きで、競うように読みましたね。司馬遼太郎や城山三郎の作品は、何を読んでもおもしろい。ただ、会社に入るとそこまでの時間はつくれません。そこで、選び抜いた本だけを読むことにしました。まず、新聞や雑誌の書評欄を読んであたりをつけ、それから書店で実物を手に取り、目次とまえがき、あとがき、そして著者の略歴を読んでみる。それだけで、随分と外れを引く可能性が低くなります。
おもしろい本に出会い続けるためには、互いに本を薦め合える「読書仲間」を見つけることです。本好きの上司に「最近、おもしろい本ありますか」と聞けば、喜んで教えてくれるでしょう。
経営の名著と呼ばれる本もやはりすばらしい。ドラッカーの本や『7つの習慣』、少し趣きは変わりますが、マキアヴェッリの『君主論』なども読んでおきたい。中でもイチ押しは、「58四半期連続増益」の記録的な実績を残した米国の経営者、ハロルド・ジェニーンの『プロフェッショナルマネジャー』。「読書と経営は全く逆だ」などと独自の経営論を展開していますが、ユニクロの柳井正さんも「最高の教科書」と言ってはばからない本です。