【江藤詩文の世界鉄道旅】タイ国鉄メークローン線(1)もの売りも自転車も行き交うローカル色満点の始発駅 (2/2ページ)

2015.5.24 18:00

ウォンウェンヤイ駅に入線するタイ国鉄マハーチャイ線

ウォンウェンヤイ駅に入線するタイ国鉄マハーチャイ線【拡大】

  • プラットフォームが低く、誰でも線路に入り放題
  • ウォンウェンヤイ駅の外観。駅前にはタクシーもちゃんと客待ちしていた
  • 券売窓口の表示は、堂々のタイ語のみ
  • プラットフォーム上の食堂。出発時刻が近づくと、料理をビニール袋に詰めてくれる

 ホームでは、自転車に乗ったまま通り過ぎるランニング姿のおっちゃんや、渋い黄色の僧衣をまとい、串焼きをかじりながらやって来て、ぽいっと竹串を投げ捨てる僧侶らが、自由きままに行き交っている。バンコク市内とは思えないほど、ビーサン着用率が異様に高い。線路を横切る人々の姿も、すっかり見慣れたものになった。

 ホーム上に設置された窓口で、きっぷを買う。「バンコク市内では、かなり英語が通じる」なんて言うけれど、ここでは期待に違わず、もちろん英語なんて通じない。始発から終点までの運賃は10バーツ(約43円)。

 やがてマハーチャイ線が、朝日を浴びながら入線してきた。メークローン線よ、待っててね。天秤に弁当をどっさり積み重ね、カラフルな綿あめをいくつもくくり付けたもの売りの後ろへ、わたしは期待に胸を弾ませながらに並んだ。

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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