【江藤詩文の世界鉄道旅】タイ国鉄メークローン線(4)ホームのおばちゃんの衝撃的な台詞「時刻表は変わったよ」 (2/2ページ)

2015.6.14 18:00

バーンレム駅に停車していたメークローン線。折り返し運転のために入線していたわけではなく、この日は運休もあり停車していたそう

バーンレム駅に停車していたメークローン線。折り返し運転のために入線していたわけではなく、この日は運休もあり停車していたそう【拡大】

  • 地元の人たちでいっぱいの渡し船
  • スクーターに乗ったまま船に乗り降りする光景が、いかにも東南アジアらしい
  • バーンレム駅のホームにいた、何をするでもなく、出発を2時間半も待つ人たち
  • 列車を眺めながらランチタイム。日本円でコーラは約43円、スパイシーに炒めた鶏の挽き肉をのせたごはん「ガパオ」は約129円

 ともあれ、1日に3本しか運行しない路線だから、万全を期して、昨夜わざわざ5ツ星ホテルのコンシェルジュに時刻表を調べてもらったのだ。どうやら予定通り運行するらしい。

 出発まで40分ほどある。駅弁を食べ損ねた、というか買えなかったので空腹がつのり、ホームの売店券屋台で軽食をとった。会計をしようと呼びかけると「お茶でも飲む? ゆっくりしていけば」と、おばちゃん。いえいえ、この列車に乗るのですよ。きっぷ売り場にいそいそと向かう。するとおばちゃんが背後から、衝撃のひとことを発した。「つい最近、時刻表が変わりましたよ。次の出発は、ええと…2時間半後ですね」。

 ええっ!? さすがタイ国鉄。わざわざ調べたのに…と悔やんでも後の祭り。ここで2時間半待つか、それとも炎天下に、もと来た道を引き返して、マハーチャイ駅でバスに乗るか。なんだか眩暈がしそう。日射しはより一層ぎらぎらと輝きを増していた。

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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