三宅教授が着目するのは、高齢者の症例だ。
データによると、毎年、患者の約半数を60歳以上が占めていた。さらに、70歳以上は70歳未満に比べ入院率が約3倍、死亡例は約4倍になるなど重症化しやすい傾向が浮き彫りになった。
高齢者は加齢により暑さを感じにくくなり、体力が低下するため熱中症にかかりやすい。加えて、エアコンの使用を控えることが多く、室内で発症するケースも多い。
日常生活での発症
日本救急医学会が24年に行った調査では、65歳以上の患者の約54%がエアコンがあるのに使っていなかった。さらに、70歳以上の患者は、室内にいるときなど日常生活での発症例が多く、スポーツや仕事中の発症例の倍だった。「高齢者の場合は体感温度に関係なく、室温が28度を超えたらエアコンを使った方がよい」と三宅教授。
日常生活の中で発症すると、周囲が気付いたときにはすでに症状が進行していることもある。このため、暑い日が続いた後に元気がなかったり、食欲がなかったりした場合は「すぐに医療機関を受診して、指示を受けてほしい」という。