RTAは、交通手段は自家用車が一般的というドバイで、公共交通機関に切り替えて交通渋滞を緩和するために、それはさまざまな事業に取り組んでいる。「ドバイ・トラム」が開通する2週間ほど前には、11月5日に定められた「公共交通の日」を記念して、指定期間に公共交通機関を利用した乗客を対象に、抽選でプレゼントが当たるキャンペーンを行なった。そのプレゼントが、なんと現金1万ディルハム(約38万円)や重さ4キロの金塊というから、なんというか、さすがドバイ。
そんなゴージャスなプロモーションを展開したにも関わらず、トラムには観光客がまばらに乗っているだけで、肝心なエミラティ(UAE人)を見かけない。後で聞くところによると、「トラムは遅い!」のが、その理由とか。
そりゃそうだろう。トラムの平均時速は約20キロ。ドバイは、片道7車線ほどと広くてまっすぐな道路を、警察はパトカーとしてスーパーカー「ランボルギーニ」をぶっ飛ばし、タクシーでさえトヨタ車をばんばん走らせる土地柄だ。なるほど、トラムは遅い…。