若者に人気の山崎製パンの「ランチパック」。人の手を介さずに作られることでカビの発生を防いでいる【拡大】
体に蓄積しない
カビにくいことが批判されるのは、「カビよりも添加物の方が怖い」という消費者心理が働いていることが一因とみられる。昭和40年代、発がん性を理由にいくつかの添加物が姿を消したことから、「添加物=発がん性のある危険な化学物質」と考える人が今も少なくない。しかし、東京大学名誉教授(薬理学)で食の安全・安心財団の唐木英明理事長によると、現在は発がん性があるものや体に蓄積するものは添加物として認められていない。人工甘味料のサッカリンやチクロのようにかつては発がん性が疑われたが、現在は疑いが晴れているものもある。
「今は添加物について厳しい規制があり、一生の間、毎日食べ続けても安全な量しか使えない。また、規制が守られているかも厳しくチェックしている」と唐木理事長は話す。
一方、カビが少しでも生えたパンは全体がカビ毒マイコトキシンに汚染されている可能性がある。近年、微量のマイコトキシンでも長期間摂取することによって健康に被害を与える可能性があることが問題となっており、カビの生えた食品はもちろん、カビの生えた部分だけを取り除いて食べるのもやめた方がいい。