ただし、要注意なのは「不倫」の定義が文化により大きく異なることだ。これについては、パメラ・ドラッカーマンが映画『Lost in Translation』をもじって『Lust in Translation』(Lustは“肉欲”の意)というタイトルで書いた本に詳しく書かれている。米国の場合は、いかなる事情であれ結婚相手以外と関係を持った場合は「不倫」と見なされるが、皆さんご存じの通り日本で風俗に行くのは「不倫」ではなく問題にはならない。同じく、ロシアの場合は「夏休み中のできごと」は不倫とカウントされない。社会が一夫一妻制を堅持していても、実態は大きく違うのだ。浮気はするのが普通であり、この制度はあくまで経済的な意味で私有財産を自分の子供に相続させるために女性の性的関係を束縛するシステムにすぎない。
1つ確かなのは、人類はおしなべて何か新しいものに興味を示すものということだ。目新しい食べ物、音楽、芸術、旅行先、なんでもそうだ。とすれば、新しいセックスの相手に興味を示さないと考えるほうがおかしい。「一筋」と言い張る男でも実は3回目の結婚だったり、ポルノを見ていたりする。もちろん、毎回違う女性のものだ。これでは単婚(モノガミー)とはいえない。