積水ハウスは、都内に高齢者施設と新婚世帯などを組み合わせたマンションを開発。平成30年度完成予定の東京都中野区の公務員宿舎跡地の物件では、高齢者施設と学生寮、分譲マンション、保育所などを併設する計画だ。
日本版CCRCも注目
政府も多世代が共生する試みに注目している。27年12月には、高齢者の地方への移住を促す「日本版CCRC」の最終報告書をまとめ、その中で「多世代の共生」を盛り込んだ。
日本版CCRCは、高齢者が健康なうちに地方に移り住み、地域社会に積極的に参加し、充実した生活を送ることをコンセプトとしている。そのためには、同じ地域に若い世代が暮らす場所や保育施設、交流拠点などを整備することが重要だ。しかも多世代が同じ敷地や地域に暮らすだけではなく、積極的に交流を進めることが必要だ。
「なかもず」の交流イベントの企画に参加した大阪府立大4年、岡野大毅さん(23)は「実際のところ、高齢者との交流に関心を持つ学生はあまり多くはない」と話す。