このため予約が増えると見込んだ旅行各社がプランを拡充させている。本来、巡礼の期間は自由だが、大きなご利益を得るには今年1年間で全札所を巡る必要があり、日程を何度かに分けての大規模なツアーが増える期待が高まっているのだ。
阪急交通社は、関西圏の発着地を昨年の20カ所から33カ所に増やし、大阪発や兵庫発など6ルートを新設した。現地ではタクシーやバスを使った巡礼が大半を占めるが、今年2月にはあえて歩き遍路を売りに各所の観光地も巡るプランを投入。4年前のうるう年は取り扱い人数で前年の8割増と好調で、今年も5割増を見込んでいる。
JTB西日本は、巡礼回数を前年の全11回から今年は全4回に減らし、1回分の行程を長くする代わりに何度も出かける負担感を抑えたツアーを発売した。設定期間内であれば、自由に日程を組めるプランなどで、仕事を持つ現役世代の取り込みも図る。