老眼解消の多焦点
一方、多焦点レンズは基本的には自費診療となるが、先進医療として認められている医療機関では負担額が一部軽減される。全国に約480施設あり、費用は片目で約30万~50万円。高額だが、遠くと近くの両方に焦点を合わせることが可能なことから、老眼の解消などを期待して選ぶ人が多いという。ただし、白内障以外の目の病気がある場合は適応とならない。
ほとんどの人は、術後に眼鏡が不要になるほど回復する。しかし、見え方に慣れるのに時間がかかるほか、夜間に明かりがぼやけたり、コントラストが悪いなどのデメリットもある。見え方への不満から、単焦点に交換する再手術を受ける人もいる。東京都内の病院で平成20~25年にかけて多焦点レンズにした52件(片目)のうち、3件(同)が単焦点に交換する再手術を受けていた。日本医科大医学部の高橋浩教授(眼科学)は「多焦点はまだ発展途上の技術。デメリットがあることも理解した上で選択してほしい」と説明する。