【江藤詩文の世界鉄道旅】香港MTR・軽鐵(ライトレール)(2)ライトレールの終点は“カジノ”目当てのマカオ行きフェリー (2/2ページ)

2016.4.17 18:00

ライトレールは1両(右)または2両編成。運転士おすすめの撮影スポット「市中心(タウンセンター)」駅には5路線が乗り入れていた

ライトレールは1両(右)または2両編成。運転士おすすめの撮影スポット「市中心(タウンセンター)」駅には5路線が乗り入れていた【拡大】

  • カラフルで明るい車内。“スマイルマーク”が付いた座席は優先席になっている
  • 曲線を多用したモダンなデザイン
  • 乗客はお年寄りや赤ちゃんを連れた母親、ジャージ姿の中学生、制服を着た女子高生など生活感が溢れていた
  • 屯門フェリーピアに停泊していたマカオ行きのターボジェット
  • フェリーピアの近くにはローカル感満載のショッピングセンターもあった

 「屯門(チュンムン)」地区は高層マンションが建ち並ぶ住宅街で、フェリーターミナルは今年1月28日に運用が開始されたばかりだ。マカオとのあいだを40分ほどで結ぶ高速船サービス「ターボジェット」が1~2時間おきに往復している。中国の深センまで行く便もある。とくにマカオ線は利用客が多く、順次増便しているそうだ。

 観光客が香港を経由してマカオへ行く場合、香港国際空港から直接ボートに乗り継ぐこともできるし、香港島の「上環(ションワン)」にも九龍の「尖沙咀(チムサーチョイ)」にもフェリーターミナルがある。いったいなぜ郊外にあるフェリー乗り場が混雑するのだろうと思ったら、地元の人たちがマカオへ日帰りで出かけるそうだ。目的はカジノ。ちなみに深センは香港と比較して物価が安いため、こちらへは日用品の買い出しに出かけるとか。

 なるほど。海を見ながら煙草をふかしているおじさんたちは、もしかしたらカジノで負けて帰ってきたのかもしれない。遊歩道には、所在なさげなジャンパー姿が点々と佇んでいた。

■取材協力:香港政府観光局

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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