3歳と1歳の娘が感染した公務員の女性(29)=東京都板橋区=は「口の中に水疱ができ、痛がってごはんを食べるのを嫌がり、ゼリーくらいしか食べられなくなった。栄養を十分に取れているのかと不安になった」と話す。
東京慈恵医大病院小児科の浦島充佳教授(小児科)は「乳幼児が感染すると飲食を嫌がるため、脱水症状を引き起こすなど重症化しやすいので、経口補水液などを使うことになる」と指摘する。効果的な治療法もないため、「子供の異常に気づいた場合は、早期に医療機関を受診して、高熱や脱水症状に対する治療を受けることを心がけてほしい」と注意を促している。
■プール熱と手足口病も拡大「大人も注意」
ヘルパンギーナと合わせて「3大夏かぜ」と呼ばれ、乳幼児に流行しやすいプール熱(咽頭結膜熱)と手足口病にも注意が必要だ。今季は、いずれも大人が感染するケースも目立っている。