
「BLEACH」に「ハイキュー!!」に「テニスの王子様」に「こち亀」。数々の2.5次元ミュージカルが上演されている【拡大】
2つめの理由が、漫画やアニメーション、ゲームといった原作から舞台へと表現形式が変わり、見る側に“脳内補完”が起こること。「弱虫ペダル」という、自転車のロードレースがテーマになった漫画が原作の舞台に自転車そのものは出てこない。観客はハンドルだけを手にして激しく足を動かす役者たちの姿に、レースでしのぎを削っている様を見る。
「車輪はいらない。必要なのはハンドルと運転をしている人間の熱意。ハンドルひとつで役者たちが思い切りこぐパントマイムで、疾走感や熱量を表現することに成功した」と松田氏。工夫によって見る側に背景を想像させ、感情を移入させる。最近はプロジェクションマッピングを使い、3次元の役者に2次元の映像を重ねて立体感を出す舞台も登場して、表現の幅を広げている。
3つめの理由は、キャラクターや物語の認知度だ。2.5次元舞台の場合、観客は漫画やアニメーションなどを通してストーリーを知り、キャラクターへの関心を育んでいる。そうしたキャラクターが作品から抜け出て目の前に現れる。問答無用で作品世界に入っていける。