
さまざまな演出が行われる2号車【拡大】
越後の酒蔵と豊かな自然をイメージして命名されたという「越乃Shu*Kura」。越乃は越後地方、Shuはもちろん酒、Kuraは酒蔵、*は新潟らしく米・雪・花を意味しているそうだ。新潟といえば米と雪……までは納得できるが、花も名物なのか。“花より団子”な私は、新潟の酒といえばすぐにいくつもの名前を列挙できるが、花といわれてもひとつも思い浮かばない。
そんな私に新潟の花の名を教えてくれたのは、直江津駅に停車していた「えちごトキめき鉄道」の花をペイントしたかわいらしい車両だ。えちごトキめき鉄道といえば、2015年の北陸新幹線開業に伴ってJRから分離し、第三セクターとして新潟県上越地方の在来線を運行している。そしてこの春から「えちごトキめきリゾート雪月花」を走らせ始めたあの会社ではないか。「雪月花」のフランス料理を手がけているのは、私もファンの六本木の二ツ星フレンチ「Restaurant Ryuzu(レストラン・リューズ)」の飯塚隆太さんで、こちらもかなり気になっているのだ。
しかし新潟ってば。米があって酒があって温泉があって、そのうえ観光列車が盛りだくさんなんて、ちょっとずるくないですか。
『越乃Shu*Kura(こしのしゅくら)』へ乗車する前から、私はすでに新潟への再訪を誓っていた。
■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら