「顧問業」シニア活用の新機軸に ベンチャー・中小からニーズ、定年後も活躍 (5/5ページ)

顧問サービスを手掛けるサイエストが開いた勉強会。顧問同士の情報交換や質の向上に向け定期的に開催している=東京都港区(同社提供)
顧問サービスを手掛けるサイエストが開いた勉強会。顧問同士の情報交換や質の向上に向け定期的に開催している=東京都港区(同社提供)【拡大】

 一方、今年5月には東京地裁で、定年後の再雇用社員が、定年前と同じ業務内容で賃金を下げられたのは違法との判決が出た。この判決が最高裁で確定すれば、新卒採用の抑制や若年層の給与減につながりかねないとの指摘もある。シニアの経験・能力を日本経済にどう役立てるか、企業も個人も頭を悩ます。

 16年版「高齢社会白書」によると60歳以上の約7割が収入を伴う就労を希望。最近は「早期退職を念頭に50代の顧問登録者も増えている」(サイエスト)といい、シニア層の働く意欲は強い。アイコモンの鏑木氏は、「会社にぶら下がり飼い殺しにされるよりは、新境地で経験を生かしたいと考える人は少なくない」とも指摘。顧問サービス事業の拡大は、定年退職者の単なる受け皿に止まらない、新たな働き方の流れを生み出す可能性がありそうだ。(滝川麻衣子)