息切れ、足のむくみ…難病「慢性血栓塞栓性肺高血圧症」 カテーテル治療に効果 (2/3ページ)

2016.8.13 17:04

治療前、古い血栓で閉塞した肺動脈の末梢血管(国立循環器病研究センター提供)
治療前、古い血栓で閉塞した肺動脈の末梢血管(国立循環器病研究センター提供)【拡大】

  • カテーテルの先からバルーンを広げ、狭くなった血管を広げる(国立循環器病研究センター提供)
  • 治療によって肺動脈の血流が改善した(国立循環器病研究センター提供)
  • 国立循環器病研究センター肺高血圧症先端医学研究部・大郷剛特任部長

 かつては開胸手術で血栓を除くしか治療法がなく、手術をしても末梢(まっしょう)血管の血栓までは除去できないことや、手術のリスクが高い高齢の患者をどうするかが課題だった。だが最近5年ほどで、先端に風船のように膨らむバルーンがついたカテーテルを首や足などの血管から挿入し、血栓のある場所をバルーンで広げて血液を流すカテーテル治療法が定着。併用できる治療薬も増え、治療を受けた患者の6割で、日常生活に支障がないレベルまで回復が見込めるようになった。

 家族と筆談

 大阪府東大阪市の主婦、田中景子さん(54)は40代後半の平成21年ごろから階段を上がるのが苦しくなった。徐々に食事が喉を通らなくなり、だるさなどの症状が深刻化。息が続かず長く話せないため家族とは筆談、胸が締め付けられるように苦しく、意識が遠のくこともあった。いくつかの病院で受診したが、「更年期障害や精神的なもの」といわれるだけだったという。

 25年7月に受けた心臓エコー検査をきっかけに同年10月、CTEPHと診断された。27年7月までに計6回、カテーテル治療を受けて少しずつ症状が改善し、現在は日常生活にほぼ支障がなくなった。田中さんは「常に苦しく、生きた心地がしなかった。もっと早く治療を始めたかった」と振り返る。

自律神経やホルモンの異常で体の不調が出やすい中高年の女性に多い

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