梅雨に入り、悩ましいのが布団の手入れだ。外に干せなくなり、なんだかじめじめ。天気だけでなく、景観上の理由などからベランダで布団を干せないマンションも増えている。だが、部屋に布団を置いたままにしておくとダニが増殖する危険がある。素材や用途などから高温多湿になりやすい布団はダニの温床で、一枚の布団の中に数万匹がいてもおかしくないという。効果的なダニ対策はないものか…。(木ノ下めぐみ)
半月洗濯しなかったシーツ、表面だけで2000匹!
手入れが行き届かない寝具はダニの温床となる。環境保全に関する調査研究などを行う日本環境衛生センター(川崎市)によると、家庭内で最も多いヒョウヒダニは25~30度程度の室温で湿度60%以上の環境を好み、梅雨の時期から9月にかけて急激に増殖する。
人のあかやフケ、食べこぼしなどをえさとし、布団は繁殖に絶好の環境になりやすい。ふんや死骸によってアレルギーを引き起こすこともある。同センターの調査では、半月ほど洗濯しなかったシーツの表面部だけで約2千匹のダニが検出されたという。
同センターの橋本知幸次長は「布団内部には死骸を含め数万匹程度のダニがいてもおかしくはない」と衝撃的事実を指摘。駆除するには一定時間、45度以上の高温下に置き、中綿部分まで熱を行き渡らせ、乾燥させる必要がある。