
めったに見られないトーマスとジェームスの並走シーン【拡大】
鉄道ファンには“乗り鉄”“撮り鉄”“収集鉄”“スジ鉄”などさまざまなカテゴリーがあるが、それらの嗜好はいつどのように細分化されるのだろうか。客車に立ち込めた石炭の煙に目をしばたたかせながら、周囲の子どもを観察する。
彼ら(前回のコラムへ参照)は4歳から5歳の幼稚園児たち。大井川鐵道沿線で生まれ育ち、鉄道に親しみを持っているという背景に差違はない。しかしこの年齢にしてすでに、好みがはっきり形成されている。車内放送で流れるトーマスの声にざわめき、車窓にいちいち歓声を上げる子がいる一方、出発前のプラットフォームでスマホやタブレットを器用に使いこなし、車体を撮影していたときのほうが、明らかにテンションが上がっていたグループが確かに存在しているのだ。
大井川鐵道もそれに気づいたのだろう。今シーズンからは「きかんしゃトーマスと大の仲良し」という設定で、やさしげな顔つきの真っ赤なバス「バスのバーティー」が登場した。バーティーはトーマスの支線のそばの道路を運行し、走っているトーマスやジェームスのかっこいい姿を間近で眺めることができる。まさに“撮り鉄”系キッズにうってつけのバスだ。片道はトーマスやジェームスに乗り、片道はバーティーで追いかけるといった夢のルートも実現できるのだ。