東大合格だけではない ネットの高校「N高」がめざす医師やグローバル人材の育成 (3/3ページ)

N塾での偏差値上昇ぶりを紹介するカドカワの川上量生社長
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  • N高開校から半年、保護者の満足度も7割以上を確保している

 ベストティーチャーが提供する「オンライン英会話」も活用して、書く、読む、聞く、話すといった英語の4技能を高めていく。1年生から3年生までが対象のプラン「エクシード」のほか、3年生が対象の「プレミアム」があって、こちらでは週6日通学で映像授業や対面授業を行い、週6コマの個別指導も受講させる。

 学びのプロデューサーと講師による合格指導法戦略会議によって、合格までを徹底的にフォロー。受験校マッチング診断によって合格できる学校を決定し、合格の可能性を最大限まで高めようとしている。授業料はエクシードが週1日で71万円から週6日で375万円、プレミアムが週6日で393万円。いずれのプランも入学金・出願料込み、N高校の学費は別に必要となる。エクシード入学希望の高校3年生には選抜試験が課せられる。

 もうひとつ、グローバル人材の育成に向けた「国際留学コース」も語学教育のベルリッツ、ベネッセと連携して2017年4月からスタートさせる。国内でベルリッツ・ジャパンのランゲージセンターで6カ月間通学して講師による直接指導を受け、オンラインレッスンも受講して英語の力を高める。その後、オーストラリアにあるベネッセグループ提携の機関に3カ月留学し、実践を通じて英語の力やコミュニケーションの能力を鍛えていく。

 受講料はグループレッスン(通学レッスン360回、マンツーマンオンラインレッスン240回)が131万円、マンツーマンレッスン(通学レッスン120回、マンツーマンオンラインレッスン240回)が135万円。オーストラリアへの留学費用が概算160万円。医系コースも国際留学コースも、学力の向上だけでなく、自分で考える力、誰かとコミュニケーションを取る力を合わせて鍛えるようとしている点が特徴的。学力だけを伸ばす教育とは違って、人間性の育成にも目を配った学校として、少子化が進む中でポジションを得ていきそうだ。