勝院長: 「新しいタスクが追加されたとき」「新しいことを始めなければならなくなったとき」にイライラしてしまう場合は、既に高ストレス状態にあります。
普通の状態であれば、前向きに捉えられることでも、余裕がなくなっているために「オレに仕事を振るな!」「それはあいつの仕事だ!」と、イライラしてしまうわけです。
このほか、「ミスや抜けがないか神経質に確認するようになる」「仕事のことが心配で早朝や休日に仕事をしたり、遅くまで会社に残るようになる」人は黄色信号です。また、高ストレス状態のときは、周囲の発言や行動が肯定的に捉えられなくなり、自分を責めている、見下している、嫌っているように思えてしまうのです。
もし、心当たりがある人はしっかり気分転換をしてください。前述したように、ストレス状態が続くと、心の糸が切れてしまいますから。昔から言われていることではありますが、深呼吸や運動、昼食後の仮眠、音楽鑑賞などにはストレスを軽減させる効果がありますので、実践してください。
リーダーの心が折れないためには
--チームをまとめるリーダー層は比較的ストレスを溜めやすい環境にあると言われていますが、どのように対処すればいいのでしょうか。
勝院長: 中間管理職(リーダー層)は部下と上司の板挟みになるので大変です。また多くの管理職は、相談できる同期や先輩がいた新人だった頃と比べて、社内に相談できる相手も少なくなります。相談相手やサポートしてくれる人が周りに少ないと、メンタル不全を起こしやすくなります。
そうした、管理職の人は「捉え方を変える」ことが重要な対処法になります。ネガティブな性格(捉え方)の人はメンタル不全に陥りやすい傾向があるので、そうした人は考え方のクセを変えていき、ストレス耐性を高めていく必要があります。