国内のマッチングサービス市場も右肩上がりを続けている。株式会社マッチングエージェント(東京都)が17年5月に発表した調査によると、15年に120億円だった市場規模は17年には73%増の208億円、22年には577億円にまで拡大すると予測している。15年以降の市場成長の牽引役はスマホアプリだ。近年ではリクルートやマイナビなど大手事業者の参入が相次いでおり、認知や安全性の高まりから今後も利用者は増えると予想される。
大手事業者のアプリの中でもティンダーの人気が高い理由はそのシンプルさにある。フェイスブックアカウントがあればものの数分で無料登録でき、操作はスマホ画面を指先で「右」か「左」に滑らせるだけ。タイムラインに流れてくる登録者のプロフィールも最低限にしぼられているため大量の情報を読み込む必要もなく、でかでかと映し出される写真が勝負になる。これだけ機能が簡略化されているため手軽に始められると好評なのだ。
男性は「女性全員を『右スワイプ』」?
だが、この手軽さがかえって気軽な出会いを寄せ付けることも。ティンダーを利用しているIT企業勤務の32歳男性は「ゲーム感覚ですよね。完全に暇つぶしです」と真剣な恋愛を求めていない。百貨店勤務の26歳女性も「見た目がタイプの人との食事と、セフレ作りが目的」だという。筆者も実際に使ってみると、紹介文に「既婚です」と書き、遊び目的を隠さないユーザーもいた。
自営業の30歳男性は「アメリカではフックアップ(一夜限りの肉体関係)目的で使われている。日本でも以前はそうだったけど、最近は友達作りを目的にする女性ユーザーが増えた。『友達から…』というプロセスを踏むのはめんどう」と、ティンダーの本来の目的はむしろワンナイトラブにあり、今では使われ方が多様化していると指摘する。