言われたことをやれば… 意識高い同期をバカにしてきた50代に“回ってきたツケ” (4/5ページ)

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  • 永井孝尚『「あなた」という商品を高く売る方法』(NHK出版)

 彼の何が問題だったのでしょうか? 結論を言えば、自らの成長を怠り、自分の人生をすべて会社に預けてきたからです。そしてさらに問題なのは、彼自身が「自分は会社に人生を預けている」という自覚がまったくない点にあります。5年後や10年後に会社が残っている保証はどこにもありません。

 「仕事ではお金をもらえばいい」と考え、自発的に動くことなく、言われたことしかせずに成長を怠っていたら、いざ会社が危なくなったときに受け入れてくれる会社を見つけることができません。実力のないビジネスパーソンには再就職が難しい時代になりました。自分の人生をまるごと会社に預けていては危ないのです。

 私たちは仕事を選ぶとき、より高い給料・福利厚生の充実度・勤務時間の短さといった待遇を重視しがちです。なかには落合のように「仕事ではお金をもらえればいい。余分な仕事はしたくない」という割り切った考え方の人もたくさんいるでしょう。たしかに待遇は重要な要因の一つです。

 誰でもできる仕事はITやAIで代替されていく

 しかし、現代のビジネスパーソンにとって最大のリスクは、待遇の良しあしではありません。漫然と仕事をしていて成長することなく、結果的にビジネスパーソンとしての「自分の商品価値」が高まらないことが最大のリスクです。

 それでも「自分は言われたことしかしない」と考えるのは、もちろんその人の選択です。しかし同時に、誰にでもできる仕事しかできなければ、当然ながらビジネスパーソンとしての評価は低くなります。そして将来的に、誰でもできる仕事はITやAIで代替されていくでしょう。

 これからのビジネスパーソンには「自分という商品づくり」が必要です。前回取り上げたように、あなたの仕事には必ずその仕事の成果を必要とする相手がいます。あなたという商品づくりのために必要なのは、その相手(顧客)に対するあなたの価値を高めることにあります。

 ここで役立つのが「バリュープロポジション」というマーケティング理論です。バリュープロポジションは「相手が求めていて、自分しか提供できない価値」です。「あなたという商品づくり」で必要なことは、あなたの仕事の相手が必要としていて、他の誰も提供できない価値を、相手に提供できることです。図で説明しましょう。

相手にとって「唯一の存在」になるために

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