「俺は悪くない!」「楽しみ奪うのか」性格が影響 なぜイライラ人間は貯金できないのか (2/3ページ)

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  • 八ツ井慶子氏

 その夫婦には小さい子供がいて、毎晩寝かしつけるのは妻の役目。夫が会社から帰宅する時間がちょうど寝かしつけた直後に当たることもあり、そのたびに「どうしてこんな時間に帰ってくるのよ! 物音で起きるじゃない」と文句を言われていたそう。

 「俺は悪くない!」と夫は反論し、お互い一歩も譲らず。妻の態度にイライラを募らせた夫は、まっすぐに家には帰らず、酒場で同僚などに妻の愚痴を言うのが日課になってしまったというのだ。

 「帰宅時の物音の対策を取る、帰宅する時間や寝かしつけの時間を連絡し合うなど、解決策はあったはずです。お互い腹を立てているので、冷静になれなかったのでしょう」

 「孫の声を聞く楽しみを奪うのか」

 家計にはその家庭の事情が色濃く反映される。「家計相談は、人生相談でもある」と言う八ツ井氏が、怒りっぽい人の特徴として指摘するのが「聞く耳を持たない」こと。

 「例えば、月2万円を浮かすことができれば、40年で1000万円近くも節約できます。逆に言うと、月2万円の浪費を放っておくと、家計はボディブローが効いたようにゆっくりと弱っていくことになります。相談者には、まずご自身の家計を客観的に見てもらい、少額でも改善できるところを一緒に探っていくのですが、怒りっぽい人ほど現実や他人のアドバイスを受け入れない傾向があるんです」

食費の高さを指摘すると「この年になって…」