おたふくかぜに難聴リスク 専門家はワクチン勧める (2/3ページ)

 予防可能なら

 東京の総合診療医、稲田美紀さん(42)は、5歳でかかったおたふくかぜの合併症で、左耳が全く聞こえない。耳下腺の腫れや熱はほとんどなく、「軽かったね」と喜んだ数カ月後、祖母からの電話を受けて受話器を左耳に当てたら、何の音もしなかった。

 母に連れていかれた大学病院で耳鼻科の教授に「治りません」と宣告されたが、「片方が聞こえなくても、医者にはなれますよ」と慰められた。

 猛勉強し、医者になる夢はかなえた。しかし右耳だけに頼る生活の不便は多い。少しにぎやかな場所では人の話が聞き取りにくい。左側からの声が聞こえないのを「無視している」と職場で誤解されたことも。「残る聴力も年齢とともに低下しています」と稲田さん。

 自身の子供時代と違い、現在はワクチンがある。おたふくかぜに限らず、予防できる病気はできるだけ予防してほしいと、患者にはワクチンを勧めている。

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