春闘スタート 「3%の賃上げ」どこまで進む 官製5年目、働き方改革も論点 (3/3ページ)

 経団連・榊原定征会長「積極経営のギアを上げて」

 企業を取り巻く経営環境が改善し賃上げのモメンタム(勢い)は続いているが、個人消費は力強さを欠き、景気回復を実感できていない。政府に社会保障制度改革に全力で取り組んでもらうと同時に、経済界もより踏み込んだ対応が必要だ。

 企業収益は過去最高を更新し、今後も多くの業種や企業で好業績が見込まれる中、賃上げに対する社会的な関心は非常に高まっている。経団連は従来より踏み込んで呼びかけている。

 デフレからの完全脱却と経済好循環の拡大・加速につなげていくためには、経営者自ら積極経営のギアをさらに上げていくことが望まれる。賃上げや総合的な処遇改善を実現することによって、わが国経済全体の好循環の歯車が力強く回っていく。

 連合・神津里季生会長「中小企業の底上げが必要」

 大手企業と中小企業の賃金格差が広がり、正社員と非正規労働者の格差も大きくなっている。このままの状態が続けば、大手企業で賃上げが実施されても、デフレ脱却にはつながらない。中小や非正規の賃金を引き上げる底上げこそが、デフレ脱却に最も必要なことだ。企業業績が好調な中、経営側が動き出す今年の春闘は、極めて重要な局面を迎えている。

 安倍首相の3%賃上げの要請は評価できるが、連合が4%の賃上げを要請している中で、3%上げればいいという風にとらえられることは困るし、賃上げできない中小企業が自分には関係ないと受け取ることは問題。大事なのは「波及」だ。中小企業も含めた賃上げの社会的広がりを考えなくてはならない。