贅沢三昧の父子家庭 「デパートと外食」で月30万の非常識 (3/4ページ)

 「近所の安いお総菜屋さんや、低価格のファッションチェーン店などで買い物をすると、何だかみじめな気分になりそうで……。K子とその相手に対して、知らないうちに見栄を張っていたのかもしれません」

 また、「食費」の6万円だけではなく、「外食費」も約8万円とかなり高額でした。オープンしたての話題の店、有名な三ツ星レストランで食事をすることが、「仕事柄の常識」だと思っていたそうです。

 「でも、よく考えればこれもまわりに対しての見栄ですね。レシートの金額は嘘をつかない。自分の現実が見えた気がします」

 「欲望を棚上げして“プチプラ”チェーンで購入します」

 私は「こだわり浪費」の改善案として、被服費、食費、外食費を中心に支出を見直すことを提案しました。

 家族の普段着は、“プチプラ(※)”チェーンで購入し、デパートを利用する場合もバーゲン期間を狙うようにアドバイスしました。Mさん本人も娘さんたちも、人生初の“プチプラ”ファッションは意外にも着心地がよく、親子とも大満足で出費カットに成功しました。

 (※)プチ=小さい、プライス=価格の略語。安くて手に入りやすい、の意

 また、「これまではバーゲンまで待ちきれなくて買っていましたが、これからはこの欲望をいちど棚上げしようと思います。娘たちにも協力してもらいます」と、これまでの消費スタイルにも変化が見えてきました。

 食費はお総菜の購入をできるだけ控え、手作りでのコスト削減を提案しました。すると、長女が部活で料理部に入っていたことが功を奏し、週末に親子3人でおかずの作り置きに挑戦。家族の絆を深めながら、節約が実行できたそうです。

 ▼趣味で注文、ビンテージワインの頒布会も中止

 懸案の外食費は、月4回の外食を月2回に減らし、注文するメニューの値段も抑えてもらうことで、外食費は半額にまで抑えることができました。

 「いきなりゼロはさすがにつらいけど、月2回は行けるので、何とか実行できました。メニューの値段を気にするだけで、意外と出費は抑えられるんですね」(Mさん)

毎月13万5000円ほどの支出減に成功